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2018.09.06

歯医者さんの情報発信

歯医者さんの情報発信

私が長年通っている歯医者さんは事前説明がとても丁寧で
どうなっている、何をする、という
途中経過も適宜具体的です。

ずっとそこしか通ってないので他との比較はできませんが
各診察台には大きなiMacが置かれ
デジタルカメラやレントゲンの写真を表示して
説明してくれたこともあります。

私がずっとここに通ってられるのも
こうした丁寧な情報提供があることが理由の一つとも思えます。

 

 

最近特に注目してしまうのが
診察台に座った時の目線の先にある手作りの掲示板。

そこには歯科治療に関する情報や、治療の方針などが貼られていて
口を開けるまでのわずかな時間に自然と目で追っています。

飲食店や美容室でも座ったらいろんな情報を目にしますが
追加のメニューなどの宣伝が中心で
情報提供というのはあまり多くはありません。

情報提供の重要性は
歯科治療ならではという側面もありますが
私はこの掲示板による情報提供の姿勢が好きです。

その先生は歯の根っこの治療を得意とされているので
治療手順の簡単な解説図が掲示されています。

それを見ておくと、治療を受けている最中は
ガリガリーとか、キュイーンとか効果音もいろいろあり(笑)
想像力も働くので治療の状況への理解も早い。

 

記憶の範囲なので正確ではないですが
掲示板には以下のような掲示物もありました。

「奥歯一本なくなったくらいなら、とりあえず食べられるし、
 そのままでも大丈夫、なんて思っていませんか?
 実は◯◯な影響があるんですよ。(以下事例)」

「治療中に次のような状況になったら
 遠慮なく手をあげて教えてください。
 ・痛い時 ・しみる時 ・苦しくなった時 (以下略)」

「当院はなるべく痛みがなく快適な治療を心がけています(以下略)」

「当院はマイクロスコープを使用し、正確な治療を心がけています(以下略)」

「『先生ありがとうございました。・・(以下略)』
 (歯科検診した小学校の生徒さんからのお礼の手紙)」

 

 

ウェブサイトやパンフレットを作るときに
私たちが編集目線で企画するコンテンツ以上に読者目線が意識され、
必要とされるであろう情報が網羅されていて
こちらも勉強になります。

資料を切って貼っただけの情報であっても
その選択に売りの意識が見られない自然さが感じられ
ついつい読み込んでしまう引きの強さがあります。

これらは季節ごとに変化することで常に目にも入ってきます。

情報発信を仕事にする自分としては
アドバイスの余地がないうまさ、さりげなさを感じます。
その先生の説明の丁寧さとも一致しているので
一層真実味を感じるのでしょう。

医療関係の中でも特に歯科は情報提供が進んでいるのかもしれません。
以前皮膚科に何箇所か通ったことがありましたが
情報の提供はほとんどなく薬品メーカーのポスターを目にするくらいでした。
肌に関する悩みは多いので
情報提供する余地は大きいんだろうけどなあと
患者の立場で感じたこともあります。 

 

 

情報発信の重要性は随分昔から叫ばれていますが
情報発信という名の下の宣伝を数多く見てきました。

情報発信は、正しく情報を提供することで
消費者側に期待する行動を促すものですが
事業主さんの情報に対する理解、姿勢によって大きく異なります。

宣伝広告の上手な企業は宣伝の中に情報を適切に入れて
信頼を積み重ねるよう努力してます。

 

 

歯科治療中のちょっとした待ち時間にちらっと見る程度の情報が、
私の印象にこうして残るのは
自然と目に入る場所とタイミングであることも大きいと思います。

情報をちゃんと見て読んで理解していますよ、とは
こちらからわざわざ言いませんから
発信している側にはフィードバックは感じられないかもしれません。

でも長年そこに通うという答えを返している自分が
いるのだよなと考えてみたりもしました。
教えてもらった歯ブラシの使い方も
しっかり守って続けていますし。

この記事を書いた人

代表井上浩一郎

1964年福岡生まれ。鹿児島市在住。伊佐市出身。国土交通省航空保安大学校卒業。航空局管制技術官を辞め、営業職を経験しながら起業の道を模索。顧客向け会報誌を担当したことがきっかけでメディア作りにハマり、その後情報誌出版で創業。犬2頭とのランニングが日課。趣味として国際政治や戦略論を勉強中。

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