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2018.10.16

作業の中で見出す価値

作業の中で見出す価値

あるウェブサイトに20数ページ追加する作業を
珍しく自分でやってました。

画像のスキャンやリサイズ、文字情報の準備、ページ内要素の追加作業など。

 

このような一見単調な作業ですが当然頭の使いどころもあります。
同じような作業はまとめて機械的に処理し
技術的に少しあやふやなところは複製を作ってミスに備え、
テストしてから現物と差し替え。

慣れてないなりに、ミスなく迷わずスピーディに進めるために
最初で作業リストを作ってどんどんすませていく。

現場ではこんな作業はパッパと処理していると思いますが
現場の日々の悩みへの理解の一助になるのではと
たまに作業モードに入るのです。

 

出来上がっているサイトのページを
同じルールで拡張しているだけですから誰でもできることですが、
制作現場の中に潜む、ムリ・ムラ・ムダの芽を自分の体感によって感じ取れればいいなと。
こういう単純作業の中に仕事のヒントが隠れていたりするので
自分の立場でも時々やってみたほうが良いと思ってます。

作業に手をつけるまではすごく億劫なのですが
やりだすとちゃんちゃん進んでいって、実は作業モードも楽しかったりします。

 

今のやり方は以前よりは良かったかもしれないが、もっと良い方法はないのか。

良い方法と判断するモノサシを自分は持っているのか。

自分のモノサシは今時の制作環境に通用するのか。

かかる時間を半分に、10分の1に、いやもしかしたらゼロにできないか。

 

そういうことを考えながらやる単純作業は単純作業ではなく
価値を新たに想像する仕事ではないかと思います。
そしてこれはすべての仕事に求められていることです。

 

弊社の事務担当スタッフは、
複数のクラウドサービスの導入コストと引き換えに
毎月決まりきった事務処理にかかる時間を
体感で5分の1にまで圧縮してしまいました。

究極の仕事とは
「今自分がやっている仕事を不要にすること」
と何かで読んだことがあります。

仕事をフォーマット化、機械化、AI化したり、
分解して誰にでもできるよう水準を下げ、自分の存在を不要にすること。
そして自分は、また次の問題解決に移動し、取り組むのです。

これは大げさにいうと
人類の成長、人類への貢献ということになりますかね。

 

ただ残念なことに、仕事の自動化、AI化、クラウド化など今使える技術を駆使すると
長年やってきた人の仕事を奪ってしまう、という理由で
その導入に踏み切れない企業もあると聞きます。

気持ちもわかりますが歴史を見ると、
例えば人力車や飛脚のようになくなってしまった仕事がありますが
それまで培った能力を応用できる仕事で新しい道を探ったはずです。
また長年やってきた人の能力を新たに開発するチャンスになるかもしれません。

 

制作現場の進化は、アプリケーションの進化が先行していますが
機械化、自動化された製造現場に比べると人間の対応が遅いので
もっと厳しい目を持ち込みたいです。

実際にやってる人がその作業に慣れ親しみすぎないこと。
(十分慣れて、作業が順調だと気持ちは楽ですから)

日々の作業にイノベーションを起こすことが
これからの仕事にとても重要だと思います。

この記事を書いた人

代表井上浩一郎

1964年福岡生まれ。鹿児島市在住。国土交通省航空保安大学校卒業。航空局管制技術官を辞め、起業を模索。顧客向け会報誌を担当したことがきっかけでメディア作りにハマり、地元情報誌CROWDの出版で創業。犬2頭とのランニングが日課。現在第3次(?)システム手帳ブームにハマる。

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