弊社で長く支持されている制作サービスとして第一に挙げられるのは「企業コンテンツ」です。
パンフレットやホームページ、動画などかたちは様々ですが、その企業の「強み」や「らしさ」を伝わりやすいコンテンツにすることを心がけています。
これまで企業パンフレットを作ったことがなかったり、何年も同じものを使い続けてきた地元中小企業の皆さんから、弊社に対して採用パンフレット・リクルートガイドの発注が続いている理由を少しお話ししてみたいと思います。
少子高齢化で先細りする採用への危機感
採用活動は企業の存続に関わる重要な取り組みです。若者の人口が減り続ける少子高齢化の現代において、特に企業経営者・採用担当者の皆さんは日々痛感しておられるでしょう。しかし中小・零細企業、特に若者にとって馴染みのない業種・業態では求人への反応が伸びず、採用ゼロが続く企業も多いと聞きます。採用が叶っても仕事内容や仕事場の雰囲気への認識のずれによって、新入社員が日を置かずに退職してしまう事態もあるかもしれません。
一部の業種に応募が集中してしまうことの一因に、会社の雰囲気や仕事の内容が具体的に伝えてない、伝わっていない、イメージできてないことがあると考えています。
「よくある」会社案内パンフレット
これまで、自社他社を問わず、どこかの会社の企業案内パンフレットをご覧になった方もいらっしゃるでしょう。
ここでは、会社案内パンフレットによくある (でもそれでは不十分な) 内容を列記してみます。
・代表者による「ご挨拶」
・箇条書きに書かれた「業務内容」
・組織の成長に限定された「沿革(企業の歴史)」
・初見ではどうしても綺麗事に見えてしまう「企業理念」
・年商や従業員数などの「会社概要(データ)」など
掲載される実画像は社長と社屋外観くらい。どれも似たような情報になってしまい、実際の現場の空気、仕事内容、その会社の特長は伝わりません。制作業者が渡された資料にのみ従って作ってしまった結果と言えます。
似たような内容になってしまうのは、制作するとき、掲載内容の「企画」と「編集」という概念が希薄なためです。その会社の経営方針や働く姿、特長をどのような形で伝えるか、その準備と作業です。出版物・印刷物を作る上で欠かせない「読者目線」で考える企画作業が欠かせません。
読者目線で組み上げる企業コンテンツ
知識や経験のとぼしい若者・未経験者が就職先を探すときに重視するのは企業の「外面(そとづら)」よりも「内側」であり、自分との相性を探っています。求職者が知りたい内容を伝えていかなければ、どれだけ企業理念や労働環境に自信があってもそのことが伝わりません。例えばこんなことです。
・どんな仕事をしているのか。
・どんな人たちが働いているのか。
・社内はどんな雰囲気なのか。
・自分でも務まるのだろうか。
・自分はそこで成長できるだろうか。
・安心して働けるだろうか。
企業のパンフレットを作るにあたり、まずその企業の「働く環境」や「強み」「らしさ」は何なのか、その抽出に努めなければなりません。ページ数や内容にもよりますが、私たちはトップだけでなく、部門長やベテラン社員、入社してから数年たった年の近い先輩からも話をうかがいます。その会社の雰囲気、イメージをつくるのはその会社にいる人たちだからです。
在籍する人の表情と言葉を通じて伝える企業像こそが、最も実像に近く、また伝わりやすいのだと考えています。
ヒアリングから始まるコンテンツづくり
会社であれ、製品であれ、サービスであれ、すべては人が作り出すもの。そこにいる人、関わる人を表現することで求める人に伝わると信じています。
(ちなみに弊社の社名「クラウド(crowd)」は「群衆・人の集まり」を意味し、人にフォーカスしていこうという弊社のスタンスを表すものです)
私たちの仕事のとっかかりはまず「聞くこと」、ヒアリングからスタートします。単に掲載したい情報を聞くのではなく、その企業の大事にしているところ、強いところ、「らしい」ところを、まず私たち作り手が理解することが重要です。
こちらからあれやこれやと質問をし、アウトラインをつかみ、得られた答えの中からイメージを膨らませ、コンテンツを作り上げていきます。わずか数ページのパンフレットであっても、しっかり「ひと」感が感じられ、見た人読んだ人に行動を促せることを目指して。
表情豊かな従業員さんの言葉や働く姿、取り組んでもらう仕事の内容、その企業が持つ社会での存在意義を、手渡しできるパンフレット・リーフレットにまとめることは企業理念の共有にも役立ちます。
就活学生や応募者だけでなく、従業員とその家族、取引先や関係機関にも自信を持って配布できる企業広報資料として、その価値を認めていただけると信じています。