「働き方改革」に、私自身が強い関心を持っています。
働き方とは、ここでは時間の使い方のことを指しています。
費やされた時間が、誰に、何をもたらしているのか
働く本人も、会社も、よくわかっていることが重要だと思います。
私がよく取り上げるP・F・ドラッカーが「成果をあげる時間」について書いています。
成果をあげる者は仕事からスタートしない。
時間からスタートする。
計画からもスタートしない。
時間が何にとられているかを明らかにすることからスタートする。
次に時間を管理すべく、時間に対する非生産的な要求を退ける。
そして最後にそうして得られた自由になる時間を大きくまとめる。
したがって、時間を記録する、整理する、まとめるの三段階にわたるプロセスが、
成果をあげるための時間管理の基本となる。
「英語の勉強するんでしょ? だったら辞書以外
机の上の数学や地理の教科書、スマホにマンガ本も片付けなさい!」
そんな感じに聞こえます。
おかまいなしに入る連絡や指示、周りの雑音がリズムを狂わせます。
上司や周りに気を使い、「配慮」することもあるでしょう。
そうして長引いた時間が、「仕事」をした錯覚を起こさせます。
時間を制限することによって、無駄な時間に目が向き、時間の重みを認識するようになります。
本来、仕事の価値とは問題解決力であり、労働時間を重ねることではありません。
労働時間自体が目的化してしまうことへの危機感を共有し
もっとフレキシブルで効果的に働ける方法を、身近な人たちと検討しようと思ってます。
政府が働き方改革を推し進めているのは、国の未来を長期的に考えたときに、
非効率な働き方を続けていては国が持たないと考えているからだと思います。
少子高齢化によって労働人口が減り、
今後も採用難、労働力不足が続くことを考えれば、
能力のある女性や高齢者がもっと仕事に参加しやすくなることを
真剣に考えていかなければならないと思っています。
正社員の際限のない職責や拘束時間、制約のない勤務地など、
一切合切ひっくるめて評価されてきたこれまでの制度とは別に
「時間あたり」「案件あたり」の正しい評価制度の必要性を感じます。
とはいえ、日常の忙しさの中で仕事の正確な評価は難題です。
これは前工程、次工程、もしくは依頼者の評価が最も現実的でないかと思います。
大事なことは、仕事の評価は自分の仕事の強みを向上させるための目盛りであり、
生産性を向上させることと、人生の質を向上が、繋がるように設計することだと思っています。
長時間労働の是正、生産性の確保、そのどちらも
自分の仕事を記録し、時間の価値を検証することから始まります。
それは働き方改革の第一歩です。