書くことで、自分の「わかっていない」が見えてくる
文章を書くことって、自分を知るためのいちばんの方法だと感じます。
実際に書いてみると、「あれ、自分って全然わかってなかったな」と気づく瞬間があるんですよね。
知っているつもりだったことが断片的だったり、考えがうまく整理できていなかったり。
書くほどに、自分の理解の浅さや曖昧さが見えてきます。
でも、それこそが書くことの面白さでもあります。
小さなテーマから始めるのがちょうどいい
背伸びした内容を書こうとすると、うまくまとまらなくなります。
まるでピースをいくつか失くしたパズルのように、完成しないんです。
だからまずは、手の届く範囲――100ピースのパズルを完成させることから。
小さなテーマでも、自分の言葉でまとめきる経験を重ねると、少しずつ全体が見えてきます。
書くことで考えが整理される
一つの結論を導くためには、たくさんの情報を読み込み、自分の考えを磨く必要があります。
でも、考えをまとめてから書こうとしても、なかなか書けない。
むしろ、書くことそのものが考えを整理するプロセスなんですよね。
日々の出来事や心の動きを言葉で追いかける――。
そんな習慣が、大人にこそ必要だと思います。
「発見の手帳」のすすめ
以前ご紹介した梅棹忠夫さんの『知的生産の技術』には、「発見の手帳」という章があります。
そこでは、「思いついたことを短いメモではなく、きちんと文章で残すこと」が勧められています。
これは単なる記録ではなく、もう立派な“発信”です。
そのままブログやSNSに投稿できるくらいの完成度で書いてみる。
この習慣が、自然と情報発信力を鍛えてくれます。
会社にそんな人が一人いれば、広報の力はぐんと上がります。
誰もいなければ――社長がやるしかありませんね。
「説明力」は最大の武器になる
私が毎月参加している勉強会には、中央省庁から鹿児島に来ている方々もいます。
その方たちの話の組み立て方や説明のうまさには、いつも感心します。
おそらく、常に根拠を示しながら説明する訓練を積み重ねているからでしょう。
資料を読み、報告を聞き、結論を出し、また説明をする。
その繰り返しが、思考の“回路”をつくっているのだと思います。
社長も「説明者」だと思う
官公庁とは立場が違っても、私たちもまた説明する側です。
お客様や取引先に、自社の考えやサービスをどう伝えるか。
それがそのまま、会社の信頼につながります。
ライターに文章を書いてもらうことはできますが、
自分たちの想いや理念を語れるのは、やっぱりその会社の人間です。
だからこそ、日々「説明する力」「伝える力」を磨くことが大切だと思います。
毎日書くことが、いちばんのトレーニング
求められなくても、毎日話し、毎日書く。
それがいちばん確実に、自分を鍛え、会社を成長させる方法です。
書くことは、未来への投資。
積み重ねた言葉がやがて信頼となり、企業文化を育てていく。
私はそう信じています。