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2018年10月21日

心を置いてくる

 

美容室でカットの前後にシャンプーしてくれますよね。

シャンプーは入社1年目から2、3年目くらいまでの人がやってくれます。
シャンプーしてもらうのは好きなんですが、
やってくれる人による違いがあって、いつもそっちに気が行ってしまいます。

と言うのは、
シャンプーの仕方でその後に辞めてしまう人、
スタイリストに昇格して活躍を始める人、
だいたい想像できてしまうからです。

 

この人もう続かないなと感じた人は
半年以内にいなくなってることが多かった気がします。
長く通っていると時々そういう人がいますが最近は出会ってません。

 

文字通り、頭で感じることで説明は難しいのですが
その後に活躍する人は、シャンプーの指先にそれなりに気持ちがこもっていて
私の頭に何かを「置いていく」「残していく」感じがします。
上手・下手とは違う手応えみたいなものです。

一方、そのうち辞めてしまうのかな…?と感じる人は
手が動いているだけのなでる感じ。
下手は下手ですが、それより心の希薄さが伝わってくる人。
シャンプーは下手でも心が伝わってくる人はいますし、
そう言う人はそのうち上手になり、スタイリストになるようです。

 

客の側に何かを「置いてくる」というのは本人の頭にはないかもしれませんが、
心を込めて仕事をする人からは受け手は確実に何かを受け取っているんですね。
私はシャンプーの時に、頭皮で指先から何かを受け取っているんです。

 

受け取るというのは
料理とか、作品とか、製品でも感じるものです。

 

知り合いのお花屋さんが作ってくれた花のバスケットは
日頃、花に関心のない自分でも大いに感動したものでした。
美しさだけでなく、なるべく長持ちするいろんな工夫を
素人目線で驚いたりもしました。

 

以前に頼んだことのある実家の遺品整理では
そこにあったものがお願いした通り、
すべて処分されてすっかりキレイになっていましたが、
空っぽになった実家に残された仕事への誠実さを私は確かに受け取りました。
そういう気みたいなものを自分がイメージするんだろうと思います。

 

業種は全然違いますが、うちがやっている仕事で言いますと
ウェブサイト開発でのプログラミング。
ウェブサイトはプログラム言語でできていますが
そのプログラム言語の書き方(コーディング)一つにも後々のことまで考えて、
検証や改修、引き継ぎのしやすい書き方というものがあります。
普遍性やメンテナンス性の高い、迷わせないコード。
物によっては動作の安定性や読み込み速度の高さなどにも影響するものです。

 

「後工程はお客様」というのはトヨタのダンドリ・フレーズですが
後工程に対してしっかり心を置いてくる取り組みです。
後工程には、未来の自分も含まれます。
昔の仕事の手直しでも、すぐに状況を把握し、
対処を確実にし、時間を短縮する狙いもあります。

仕事への姿勢を、シャンプー中の頭皮に当たる指先から感じるわけですから
ほんのちょっとした接触、ちょっとした言葉、出来上がりの端々。
そう言うところで良くも悪くも表現しているのだと思う次第でした。

 

これはもちろん自戒を込めてのことです。

 

 

 

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