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2018年10月08日

明治維新シンポジウム

 

県が主催する「明治維新150周年記念シンポジウム」を観てきました。

 

市民文化ホール第2ホールはほぼ満席で
県外の大学から研究者の方々も見えられており
客席からの発言があるなどなかなか立体感のあるやりとり。

 

明治維新といえばどこか出来上がった歴史観を持ってしまっており
表か裏かの平面的な捉え方の自覚しかありません。

しかし今回の話では
例えば島津斉彬の陰に隠れがちな島津久光の視点や
幕末の公家の存在と活発な動き、
また世界情勢に通じた学者から登用された幕臣が当時の難題に当たったことなど、
立場の異なる視点から見た幕末維新の捉え方が新鮮でした。

各藩の蔵屋敷が密集する大阪中之島の土地勘から推察する薩長盟約の舞台裏など、
実際に現地を歩いての考察を聞き、
教科書からは知り得ないリアルな歴史の動きを考えさせられました。

150年経っていたとしても、やはり生身の人間が考え、動いたことなのだと
当たり前のことに気づいた次第でした。

 

それにしても歴史家の人たちの
古文書への向き合い方、読み解き方、
様々な一次資料を組み合わせての推察、
ややこしい事実関係を簡潔に整理して話す力など
わずかな時間ながら、その読解力と洞察力には感じるものがありました。

単に歴史物を読んだり観たりしている一歴史ファンとは
当たり前ですが観ているところが違いますね。
限られた資料の中から真実を求めていく姿には感銘です。

 

二つの基調講演とパネルディスカッション、
合わせて4時間の長丁場でしたがあっという間で楽しめました。

歴史を学ぶ上で大事にしないといけないと感じたのは
今の自分たちの常識で、当時の常識、情勢を判断してはいけないということです。
身分や家格の差、情報の伝え方、伝わり方などは特にそうです。

 

ロシア革命ではおおよそ1,000万人の命が犠牲になったそうですが
明治維新での犠牲者は、
戊辰戦争や西南戦争まで含めても3万人ほどだったといいます。

最後の最後まで抵抗したのは水戸藩と薩摩藩でしたが、その2藩は例外中の例外で、
あとの270ほどの藩はさしたる抵抗もせず藩の消滅を受け入れていると。

これをある先生は「ものわかりのいい革命」だったと称されました。

3万人が多いか少ないかは、今の常識で考えるのは難しいですが
もし全国の大名が抵抗し、国中が内戦に明け暮れていたら
今の日本はなかったかもしれません。
維新の偉人たちの命がけの大仕事の一端を
かいま見る機会を得ることができました。

 

明治維新から150年、
まだわずか150年しか経っていないと考えるべきだなと思い直して帰ってきました。
歴史は繋がっているということを忘れてはいけません。

 

 

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