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2018.09.20

裁量問題

裁量問題

デザインや制作の作業で課題になることの一つに
「どこまで思い切ってやっていいか」という認識のズレ問題。

 

依頼する側と請け負う側で出来上がりのイメージが共有できてないと
「もっと思い切ってやってくれてよかったのに」とか
「指示通りすぎてデザインしたように見えない」とか
逆に「ここまで変えろとは言っていない」など
お互い非常に残念な結果に終わってしまいます。

 

 

原因はコミュニケーションの不調と準備不足。
特に請け負う側が想定範囲を広げて
待ち構えていなければならないと考えます。

依頼する側の事情を考えれば、
イメージできる範囲に限界を感じるから
わざわざ依頼するわけです。自分でできれば苦労はないのです。

見る人に変わって成果を予測することができても
ではどう作ったらいいかはわからない。
だから専門家に頼むのです。
もし請け負う側が「どう作りますか?」としか聞かないなら
その人に頼むべきではありません。

 

 

事情を詳しく聞いて、目的を聞いて、制約を聞いて、
その上でいくつかのアイデアを提示して
探りを入れながら共通認識を固めていく。
そういう作り方をしなくてはなりません。

また、似たような選択肢をいくつ並べられても
悪い意味で「選べない!」ことになります。

どのアイデアも魅力的で一つに「選べない!」くらいは欲しいところですが
そのような選択肢を提示するためにも
請け負う側は、積極的に依頼者の事情に通じていかなければ
いつまでも残念な結果が続きます。

 

 

自分の専門のことしか興味のない制作者は
依頼者の目的から離れていることに気づかず
依頼される理由を自分でつぶしています。

 

結局、請け負う側がプロになれという話。

先日も書きましたが
プロフェッショナルの条件として次の二つは重要です。

・専門的な知識・経験に加えて、横断的な知識・経験を持つこと。
・それらをもとに、相手のニーズに合ったものを提供できること。

相手のニーズを知るために
どこまで突っ込んで確認したかも大事。

 

つまり「どこまで思い切ってやっていいか」問題の答えは
「思い切ってやっていい」のではなく
「思い切って聞きましたか?」
「思い切って話しましたか?」ということであって
エイヤ!で確認しないまま好きなように作っていいわけではありません。
アーティストじゃあるまいしね。

相手が望むことを聞き、自分のできることを伝える。
そこから両者の一致点を見いだしていける人が
信頼される請負人、信頼されるクリエイターになれる人ではないでしょうか。

この記事を書いた人

代表取締役井上浩一郎

1964年福岡生まれ。鹿児島市在住。
鹿児島県立大口高等学校、国土交通省航空保安大学校卒業。航空局管制技術官として勤務するも仕事観の違いにより25歳で退職。幾つかの仕事をしながら道を探っていたが、ある時、顧客向け会報誌の作成を担当したことがきっかけとなってメディア作りに目覚め、1997年情報誌CROWD(クラウド)創刊。1999年に有限会社クラウドを設立。情報誌CROWDは地元情報誌にはなかった新たな視点とクオリティで若者を中心に好評を博した。2009年からは新たに企業メディアに注力。特にコンテンツの充実によるウェブマーケティングと、その会社らしさを感じ取れる広報誌など企業メディアのプロデュースに力を入れている。

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