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2018年09月02日

景観重要樹木

 

実家の近くに小さな神社があります。

歴史もあり以前の町名には名前が入るほどの神社で
商店街の起点となる地域の中心的な存在でしたが
25年ほど前の区画整理事業で中心通りから一歩引っ込んだ場所に移築され、
現在に至っています。

元は東向きで程よい長さの参道があり
背の高い木々が境内に立っていた記憶がありますが
移動したためそれらは残っていません。

 

区画整理の計画は、長年蓄積した行政上の課題や
住民・町内会の事情が多くあったでしょうし時代の流れもあったでしょう。
すでに当時も住民でなかった私が現在の視点から
あれこれ批判するつもりはないのですが
今でも残念に思うことはあります。

それは神社とともにあった立派な樹木を切り倒し、
町の核となっていた神社の姿を変えてしまったこと。
移設前とは正反対の西を向き、
御神木のない今の神社は寂しげに見えます。

神社を移設して、国道の丁字路が十字路になって久しいですが
どれだけの交通量増加を見越してこの移設が行われたのでしょう。
ちょっとひねくれた見方と思いますが
商店街の空洞化が、区画整理後さらに進んだように感じてしまいます。


救われるのは、その神社が今でも地域の方々の手で大事にされていること。
今日立ち寄ってみると、鈴緒(すずのお)が新しいものに替えられていました。
新しく植えられた木々が育つことで、これからまた新しい歴史を積み重ねてほしいです。

 

 

一方、今の自宅の最寄り駅周辺でも
10年がかりの区画整理が進んでいます。

駅のすぐそばにあった古い社が
現在は取り壊されて空き地になっていて
そこには大きなクスノキが立っています。
もしかしたら社に関係する木だったのかもしれません。

枝を広げた姿が立派なので散歩中に近づいてみたことがあります。

すると木の前に小さな看板が立てられていました。
腐食して読みにくくなっていましたがこう書かれていました。

 

「景観重要樹木 指定番号 第一号 クスノキ
 樹齢 推定150年 高さ20m
 鹿児島市」

 

さらに文面でこう書かれていました。

 

「この樹木は景観法に基づき指定された
 景観重要樹木です。地域の景観づくり
 の核として大切に守りましょう。」

 

町の景観づくりに関する法律があることをこの時初めて知りました。
重要樹木の指定は2009年でした。

近くでは伐採された樹木もあるので
このクスノキに限ったことだったようです。

それでも、存在感のある樹木をシンボルとして
まちづくりを進める行政のあり方に新鮮な風のようにものを感じました。

 

実家の方も景観法の景観行政団体に該当するので
もしも時代が異なれば、神社の姿もかなり違っていたかもしれません。

 

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